毘沙門天
毘沙門天とは
毘沙門天は日本で四天王の一尊として扱われ、その時の名を多聞天として表されており、ヒンドゥ教における梵名:ヴァイシュラヴァナと言います。
その起源は古く紀元前から神とされ、ヴァイシュラヴァナは「神の息子」との意味を持ちインドのヒンドゥ教においては「財宝神」とされておりました。
インドから中国に伝わった過程で武人的要素が組み込まれ守護神としても扱われるようになったのであります。
毘沙門天が「多聞天」との名を持つ謂れは、中国語での表記が「ヴァイシュラヴァナ」と言いサンスクリット語で【よく聞く】との意味となり『多聞天』との名も持つようになり、東寺の講堂に安置されている立体曼陀羅では四天王の一尊として迫力ある存在となっています。
毘沙門天は、北の方角を護る北方の守護神とされており、平安時代、平安京に現存した羅城門の楼上に安置され、南から悪い妖気が入れないように都の入り口を護っていました。
その後、羅城門の意匠的及び構造的な欠陥により、強風によって2度倒壊し、再建される事はありませんでした。
この倒壊の時に羅城門の楼上に安置されていた毘沙門天は、運よく救い出され現在奇跡的に東寺の宝物館の上階に安置されております。
東寺の宝物館は年に2回程度、春と秋に特別拝観が行われ毘沙門天をかなりの至近距離で見ることができます。
羅城門の倒壊後は、放置状態が続き、残棟部分には死体が折り重なり異様な光景であったことが伝えられております。
現在、兜跋毘沙門天(とばつ びしゃもんてん)が安置されていた羅城門跡には、羅城門遺址の石柱がひっそりと建っています。
宝物館の上階に安置されている兜跋毘沙門天(とばつ びしゃもんてん)は、1200年もの長い時間を飛び越えて現代に来た感じで、保存状態が素晴らしくいいです。
多聞天を含む立体曼陀羅21尊が安置されている東寺の講堂は、私にとって心が安らぐ場所の一つとなっております。
毘沙門天のご利益
毘沙門天のご利益はまさに福徳円満
福徳とは、幸福と利益を上げるという意味
円満とは、満ち足りているさまを示します。
福徳円満に当てはまるとされる毘沙門天のご利益
金運、勝運、財運、開運、厄除、商売繁盛、健康長寿、武道成就、事業隆盛、会社繁栄、立身出世、夫婦和合
以上のご利益から毘沙門天は、財運付与の神様として古くから祀られてきたのでございます。
―開運のご利益ー
豊臣秀吉の念持仏の三面大黒天
豊臣秀吉を天下人に導いた三面大黒天ほぼ原寸大で再現した公認複製像
京都市東山区にある鷲峰山 高台寺 圓徳院にて一体一体、開眼供養の御祈祷を施し、御精入れした。
豊臣秀吉の念持仏の分身。
>>三面大黒天のご利益と効果
